海外駐在員のブラックすぎる日々② 「オレがいないほうがいい」家庭での居場所を失った駐在員の話

 「お久しぶりです!」

近付いてきた一人の駐在員の男性と私はあいさつを交わしました。
その駐在員、Kさんは本社の「花形部署」に所属して世界中を飛び回るエリート社員。

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私がフィリピン拠点で働き初めてから気さくなKさんと何度か一緒に仕事をしてお世話になっていました。

 

そして再びフィリピンに来たKさんとの雑談中、私はあることが気になった。

 

「そういえばKさんはフィリピン以外にいつも色んな国に行ってるんですよね?ずっと海外にいて日本にいる奥さんと子供が寂しがっているじゃないでしょうか?」

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この質問にKさんは真顔でこう答えました。

「いや、そんなことはない。オレがいない方が家族は喜んでるよ」


えっ...。


思わず固まって見返す私にKさんは寂しそうに笑いながら続けました。

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しかたないさ。大事な時でも昔からずっと海外にいたからな...。オレがいない方がいいと思われて当然だ

 


私は...

 

 

何も言えませんでした。

 


Kさんはフィリピン拠点にいる駐在員達と同じように休みのない超激務な日々を送っていました。


今週は中国、

来週はフィリピンでその次は日本。

土日は接待か出張。

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恐らく私が想像できないぐらいの努力をした結果。

Kさんは会社から評価されて「花形部署」のエリート社員の座を手にしました。

 

ですが...。

 

会社からは認められても、Kさんの家族は違うようでした...。

 

必要な時にいつもいない夫、そして父...。

家に帰らないKさんと家族の間に目に見えない亀裂が出来ても不思議ではありません。

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会社にとっては立派な社員でも、家族には

「自分達のことを一切気に止めない冷たい夫、父親」

に見えたかもしれません。

 

しかし...。

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あの時、Kさんの背中から「家に帰っても居場所がない」寂しさを感じたのを私は今でもよく覚えています...。